胸を叩いて唱える、全てがうまく行く。
映画を見てきました。インド映画です。「きっと、うまくいく」(原題3 Idiots )です。お薦めです。
2009年リリースなので、日本以外の方はDVDで見られると思います。
あらすじは、「行方不明だったランチョー(アーミル・カーン)が街に戻ってくると聞き、ファルハーン(マドハヴァン)とラージュー(シャルマン・ジョシ)は母校に向かう。10年前、三人は名門大学の学生だった。真っすぐなランチョーは異議があれば学長にすら物申し、好きなことに打ち込んでいた。しかし、ランチョーと学長の娘・ピア(カリーナー・カプール)が接近したことから、3人は卒業目前で退学を言い渡されてしまう。
」(シネマトゥデイより)
解説、「インドで製作された、真の友情や幸せな生き方や競争社会への風刺を描いたヒューマン・ストーリー。入学したインドのエリート大学で友人たちと青春を謳歌(おうか)していた主人公が突然姿を消した謎と理由を、10年という年月を交錯させながら解き明かしていく。主演は、ボリウッド映画の大スターであるアーミル・カーン。『ラ・ワン』のカリーナー・カプールがヒロインを務める。抱腹絶倒のユーモアとストレートな感動を味わうことができる。
」(シネマトゥデイより)
この映画とても面白いです。笑いあり、感動あり、お決まりの歌と踊りありで、170分の長丁場は長く感じませんでした。謎解きのストリー性が、飽きさせない側面を担っています。
映画のメッセージの中には、経済的に発展している国の、お金を稼ぐ事が一番みたいな病気を、問うものでした。世界共通な所があるんだな~と、今の社会事情が伺えます。
成功を何で測るか?自分の幸せは何であるか?
ネットサーフィンで見つけたブログで、この映画について興味あるものを見つけました。
そのまま載せちゃいます。
【ムンバイ発】インドが経済成長の新たな十年紀を迎えようとしている今、今年最高の映画は草の根企業家の全国ネットワークの急速な拡大に新たなエネルギーを注いでいる。
もしあなたが、貧しいけれど知恵と工夫で生きている学生発明家を主人公にした映画『3
Idiots』を見ていたら、あなたは、スクーターの動力による製粉機(右写真)や、自転車動力による羊毛刈取機、エクササイズ用エアロバイク兼洗濯機といったささやかな発明品を見逃すことはないだろう。
『3 Idiots』は興行成績も好調で、プロデューサーのヴィドゥ・ヴィノッド・チョープラは、3人の実生活でこうした機械を発明した草の根発明家に対して資金供与を行なうと発表した。
この3人とは、ケララ州の10代女性、マハラシュトラ州の大工、ウッタルプラデシュ州の床屋で、まさに劇中アーミル・カーンが演じた「ランチョー」―ランチョッダス・シャマルダス・チャンチャドのような発明家になりたいと願う若者の豊かな創造性を地で証明するような人々である。
こうした発明はNational Innovation Foundation(NIF)から情報提供された。NIFは、16年も続いている草の根発明家支援ネットワーク『ハニービー(Honey Bee Network)』の影響を受けて政府が9年前に設立した財団である。
農村での発明への関心は未だ十分な高まりを見せていない。創造性というものに徐々に高い評価を与えるようになりつつはあるものの、大衆の関心は学校や大学で機械的に丸暗記する学習法にある。
ハニービーの創設者でインド経営大学(IIM)アーメダバード校の教授でもあるアニル・グプタ氏は本紙の取材に答え、「チョープラさんの拠出資金には「バカ-NIF基金(Idiot-NIF
Fund)」とでも付けますかね」と冗談を述べた。
NIFは現在、全国545県から集めた14万件もの発明がデータベースに登録されている。インド国内で220件、米国で1件の特許申請を行なっている。
NIFの首席イノベーション担当官(Chief
Innovation
Officer)であるヴィピン・クマール氏は、火曜日(12月29日)にチョープラ氏から資金拠出に関する電話連絡を受けた。「多くのイノベーションがこれからマーケットに出てきます。50件以上の技術が企業に移転され、発案した人は特許使用料が得られます。その額は売上金の5%程度です。」
劇中で紹介された機械の発明にまつわるストーリーは、逆境に対するあくなき挑戦者精神を映し出すもので、それが映画公開から6日間でランチョーをインドの大衆から慕われるキャラクターに押し上げたともいえる。劇中紹介された発明品とその発案者は以下の通りだ。
レムヤ・ジョゼ(20歳)-ケララ出身のかわいい学生で、エクササイズ用エアロバイク兼洗濯機を発明。彼女は、母親が病気で父親が癌に冒されているという逆境を克服。ディスカバリーチャンネルが彼女の発明を撮影し、YouTubeで見ることができる。
ジェハンギール(49歳)-マハラシュトラの大工である彼は、10時間にもわたる停電のせいで妻が小麦を製粉する作業を待っていなければいけないという状況を改善するため、スクーターを動力源とする製粉機を製作。
モハメッド・イドリス(32歳)-5年生で落第した彼は、ウッタルプラデシュ州で理髪業を営んでいたが、自転車のペダルを動力源とする羊毛刈取機を発明し、電気シェーバーも入手できないような環境の中で、刈取に係る時間を半分に節約させることに成功した。
インド人のイノベーションを生み出す能力は新しいものではなく、昔から「jugaad」という言葉が存在したぐらいだ。この単語に対する英語の訳語はないが、問題に対して解決策を考案する能力を表す言葉である。
NIFは、ハニービーネットワークが発見したインドの裏庭での発明を単なるjugaadの段階からビジネスの主流に押し上げるためのインドの努力の一環である。
科学・産業研究評議会(Council
for Science and Industrial Research)から専門家を受け入れ、インド医学研究評議会(Indian
Council of Medical Research)も草の根発明家に対する助言を行なっている。
発明家のイノベーションの内容と適正によっては、国立ラボの研究員の職を得る者もいるし、中小規模の企業設立に向かう者もいるとクマール氏は語る。NIFはアーメダバードに拠点を置く。